忌まわしい、世界恐慌の年として有名な1929年。
しかし、フランスのワインでフォーカスすると、
20世紀の偉大な当たり年としてベスト3に入る極上年。
因みに・・・
ボルドーでは、1929年/1945年/1961年
ブルゴーニュでは、1929年/1959年/1978年
私toratanuの胸に刻み込まれている1929年の作品は・・・
Bordeaux
Ch.La Mission Haut Brion
Ch.Petrus
Ch.Ausone
Ch.Latour
Ch.Mouton Rothschild
Ch.Palmer
Ch.Beychevelle
Ch.Montrose
Bourgogne
Musigny de Vogue
Romanee Conti
Clos des Lambrays
Clos de Vougeot de Morin(Chateau de la Tour)
上記のワインの特徴を一言で言い表すと・・・
「3時間を超えても落ちない、風味の持続性」です。
丁度2年前の銘醸ボルドーワイン会のオプションワインで
出展させて頂いた、CH.モンローズ1929年、
10名様の方にお召し上がり頂きましたので、
記憶に新しいかと存じます^^
前置きが大変長くなりましたが(^^;
今回名古屋より愛好家をお迎えしてのワイン会。
メインがクロ ド ヴージョ1929年シャトー ド ラ トゥール/ジャン モランです。
ワインのラインナップは・・・
Krug Private Reserve'61
Chevalier Montrachet Les Demoiselles'95Domaine Louis Latour
Musigny Vieilles Vignes'90Domaine Comtes Georges de Vogue
Clos de Vougeot'29Chateau de la Tour/Jean Morin
では1本ずつご紹介を致します^^
Krug Private Reserve'61
品の良いイエローゴールド、極繊細な泡粒。
淡い蜜の香りにブリオッシュのニュアンス。
”深窓のクレーム”
少し舌に乗せると極繊細な泡が優雅に遊ぶ。
お化粧直しした、「コレクション61年」の
完璧なバランスには欠けるが、偉大なシャンパーニュの極み。
ボランジェ61年との違いは、”こっくりした栗味”の
有る無し。
ピノノワールの比率の違いか?
ボランジェの”剛”に対し、”柔”と言えよう。
どちらが好みと問われると、両方^^。
是非、ポル ロジェと対決させたい。
(多分・・・ポル ロジェに軍配・・・)
Chevalier Montrachet Les Demoiselles'95Domaine Louis Latour
ルイ ジャド社と仲良く分け合う、シュヴァリエ畑中の名畑。
この上を行くのは多分、ルフレーヴとMニエロンのみ。
控えめなゴールド色。
十数年ではやや早すぎるか。
しかしミルランダージュの年1995年は、
思ったより愛想が良く、ラノリン、熱い石、石屑、煙草、アカシヤの蜜、
含むとアカシヤの蜜のようなハニーライクな素敵な芳香、
シュヴァリエらしい、熱き石の余韻が大変長い。
しかし、若さゆえの頼りなさは否めない。
Musigny Vieilles Vignes'90Domaine Comtes Georges de Vogue
極上の1972年物以来の偉大な作品。
エッジはこの数年で大分淡くなってきた。
しかし、中心は大変濃く、深みのあるガーネット色。
フランボワーズ等赤系の果実香、豪勢なお香の香り、渇いた藁、
全体のトーンは、未だパワフル。
ツンとした石灰香があの深遠な雪景色に変わるのは
あと30年くらい必要か!
Clos de Vougeot'29Chateau de la Tour/Jean Morin
シャトー ド ラ トゥールと言うと、1980年代後半
レバノン人の醸造コンサルタント、ギィ アッカの
過剰な”低温浸漬”で評判を落とし、復活は21世紀に入ってから。
しかし、ニュイ サン ジョルジュのネゴシャンをしていた
ジャン モランがオーナーの時代は、
(20年代~50年代後半くらいか?)
世紀の銘酒を輩出していた。
十年ちょっと前にtoratanuで深夜、
1929年物と1937年物を同時対決させた時は、
1937年物がジャストで、1929年物はやや早かった。
その時以来・・・今回。
暖かみのある、淡いオレンジがかったガーネット色。
菩提樹のハーブティーにラベンダーの蜜を加えた美味しさと甘さ。
しかしイメージ程儚くなく、甘さも果実味もしっかりしている。
舌の上にラベンダーの蜜を直接乗せ、ヒリヒリする甘さを感じ
素晴らしい!
時間を経ても「落ちる気配」を感じない。
82歳にしてこの若さ!
この様に年を取りたいものだ^^
Marc de Bourgogne'47Domaine de la Romanee Conti
〆は、ロマネ コンティ社の古いマールです。
私はオードヴィーが苦手ですが
(酒が弱くワインで一杯一杯^^;)
大変香り高く、甘くない杏子酒のような感じでとても円やかです(^^;
現在ご予約受付中です。
一杯5800円です。
さて、本日お越し頂きました皆様は如何でしたでしょうか?
大変マニアックなラインナップ、お気に召して頂けましたでしょうか?
遠いところお越し頂きまして、誠に有難うございました。
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