欧州の貴族が、そしてアメリカンドリームの達成者たちが、自ら楽しむワインを買い入れるのではなく、子へ孫へ、ひ孫の為にワインを買い入れ、貯蔵していった訳を知る事となります。正にパラダイムシストでした。その後のプライベートワイン会は、各々が自慢の古酒ワインを持ち寄る会へと変貌していき、益々古酒ワインの魅惑にとり憑かれてまいりました。いつしかワインの飲み頃の持論は、ブルゴーニュワインの場合、ヴィラージュで5年~、プルミエクリュ10年~、グランクリュ15年~そして、ボルドーワインは、特1級シャトー平年20年~当たり年35年~超当たり年50年~とこれでも控えめだと思っております。シャンパーニュでさえも、キュヴェの場合20年~数十年経過物を理想としております。ソムリエの資格を取得した20余年前頃より、古酒の世界を知り以来、”古酒のみに生きる”体になってしまいました(^^;ワインも数ある嗜好品のうちの一つですが、古酒ワインがすべてのワイン好きの方にご理解頂けるとは思っておりません。いや、お好きになって頂けるとは思っておりません。私自身も、30余年前ドイツワインの爽やかな甘さに魅力を感じ、ひたすらドイツワインに勤しみ、今でもエゴン ミュラー、J.J.プリュム等のQ.M.Pは大好きなワインの一つのカテゴリーとしております。(但し、現在はそれらの30年超の古酒)その後、「濃い・強い」ボルドーワイン、新世界のワインに嵌り飲み尽くし、書物の記述にある、ボルドーの「女性的繊細さ」「エレガントさ」に疑問を感じ、先達より勧められた、ボルドーのそしてカリフォルニアの20年~数十年経過の古酒との出会いで、「目から鱗」となりました^^。
画像は、私のワイン遍歴の中で最も感動したブルゴーニュ赤ワインです。
この中での順番はつけられませんが、最も意外なのはロマネ コンティ1956だと思います。
50年代で51年と並ぶ凶作の56年が、この神がかり的なテロワールをくっきり映し出してくれるとは!
究極の当たり年、1929/1945/1959を軽く凌駕してしまうなんて?信じられませんでした。
これ以降、軽々に外れ年・・・と言えなくなりました。
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